2013年8月26日月曜日
ホワイト案(安定化基金案)にたいするケインズのスタンス
ホワイト案(安定化基金案)にたいするケインズのスタンス
・1943.7.10 案にたいして
交渉の決裂も辞さないほどの激しい姿勢
we must be prepared to face a complete breakdown unless important changes are made.
・次の3点をアメリカ側は飲むべき。でなければ決裂も辞さない構え
(1) メンバー国の通貨価値変更にもっと弾力性をもたせるべし
(ポンドは金に厳格に縛られてしまっている)
(2)基金は通貨バッグを扱うのではなく、ユニタスのみを扱うべし
(でないと、ポンドの国際的地位を崩壊させてしまう危険性)
(3)金での拠出は従来の比率でいくべきである
(アメリカに都合のいいように作られている)
I submit that our delegation should be instructed to break off negotiations for the time being unless satisfactory concession can be obtained on the three essetials above.
・1943.9.21 Suggestion for the monetisation of unitas
(ユニタスの貨幣化提案をもちだす)
・1943.10.3
次の言葉にホワイト案にたいする激しい怒りが込められている。
「あなたの提案はわたしどもの提案よりはるかに優れている」という点を認めている人(アメリカ人)が、「でも、あいまいな心理的理由のみにより、自分たちのは現実的政治学」であるという理由で抵抗している人々と議論を続けることほど難しいことはない。」
米英の協議は、このころ、最悪の事態に陥っている。
What absolute Bedlam these discussions are!で始まるかたやケインズ・サイド、かたやホワイト・サイドの間の険悪な対決的会議の描写は、よく引き合いに出される。
・1944.2.7のケインズの文書では、アメリカ側の案をほぼ全面的に承認している(!)
その根拠は読んでいて納得できるものではない。
とくに次の表現が気になる。
Now this difference, however important, is nevertheless only
a matter of technical form (!?). A given set of proposals can be drafted in terms of either set-up so as to be identical in substance and legal effect.
(この点は、ケインズのプラグマティズム的スタンスがよくあらわれている。それは救済問題をめぐる彼のスタンスにも顕著であることは、すでにある論考で明らかにしたところである。それと同じスタンスを感じる。そして大英帝国防衛のスタンス、もである。)