2013年8月26日月曜日

国際通貨システムと外国為替市場

国際通貨システムと外国為替市場

2013.6.24

I. メンバー国間での合意によって「平価」を決定し、あとは基礎的不均衡が生じた場合に、
合意のうえで変更を当該国に許すシステム

1.ICUの場合
すべての取引はICUにあるメンバー国のバンコール勘定間で決済される。

1バンコール=1ドル=2円

パン1個輸出 1個は1ドルとする。

山崎製菓は、スミス商会から輸出取引状Cを受け取る。
それを日銀にわたし、2円を受け取る。(日銀は2円を提供し、代わりに1バンコールをFRBから受け取る)
日銀はFRBにCを渡し、そのかわりに1バンコールを貸方に記帳し、FRBは逆に借方に
1バンコールを記帳する。ICU全体では変化はなく、1バンコールが移転しただけ。

FRBは受け取ったCをスミス紹介に提示し、1ドルを受け取る。
(FRBは1ドルを受け取る代わりに、1バンコールを日銀に移転する)

これで全取引は終了となる。
外為市場は必要でなくなる。平価が厳格に守られるシステムになる。

2.金本位制
平価は当局で決定されるが、外為市場は自由に動く。つまり業者、銀行が自由に外為市場に参加する。その結果、為替相場は変動するが、それは金の輸出点の範囲内に収まる仕組み。

3.かつてのIMF
平価は当局で決定されるが、それを守るメンバー国の義務が生じる。そのため外為市場に介入することで、平価を維持する仕組み。

II. 関係国間での平価の決定という行動は必要ではない。すべては外為市場に委ねられる。その代わり、市場で決定される価格が「適正」でなくなる可能性は高い。しかも変動が激しくなる可能性が高い。それは投機行為が激しく入り込むからである。およそPPPといった理論で決まる相場とは無縁になってしまう。

4.現在の変動相場制
外国為替市場にすべてが任されるシステム。そのため平価そのものが存在しない。

5.ユーロ・システム考

メンバー国はかつての貨幣を喪失しており、各国の外為市場は消滅。
ただし、ユーロ・システムでは、メンバー国の通貨が存在しなくなっているため、各国が自由に自分の判断で景気対策をとる手段をもてなくなっている。これはケインズがICUで構想したことと大きく逸脱するものである。

ただし、ユーロは世界全体からみると地域通貨でもあるから、ユーロの外為市場は存在し、それは一応変動相場になっている。

かつて存在したEUPの場合、メンバー国間でのmultilateral な清算システムとなっており、たしかバンコールに相当するようなものがあった。そしてこのシステムはICUに範をとっていた。

6.金融自由化のグローバリゼーション
1990年代から進んだこの動きは、為替市場を投機者のターゲットにした(e.g.ソロスの動き)。そして証券の商品化が進行し、ヘッジ・ファンドが活動し、さらにインデックス投機が横行するといった事態が急激に進行した。
 こうしたことに外為相場が利用されることにたいして、何の防御対策も打ち立てられることなく現在に至っている。
 市場を神聖視するなかれ。そうすることを投機業者はおおいに歓迎している。